獅子たちの時代を読んで


柘植久慶(つげひさよし)の獅子たちの時代を読みました

新選組の二人が一緒に戦っていた外国人と共に海外へ
渡り、ドイツとフランスに分かれ、時には敵同士、時には味方同士となり
フランス革命?を過ごしてゆくみたいな物語でした

実際の話ではないのですが、時代背景に合わせてそれぞれの立場で
成長していく話のようです

まず新選組が外国人と一緒に戦っていたのを知りませんでした
明治維新と外国人の関係を調べてみると

討幕軍(薩長軍)はイギリス軍と幕府軍フランス軍の関与があったみたいです
ただし、積極的に日本に介入するとイギリス対フランスに波及してしまうので
ある程度中立よりの介入みたいでした(外国が関与したのは、ロスチャイルド
アメリカの南北戦争で余った武器を日本に売るためだった等の説明もネットにありました)

五稜郭で戦っていた新選組の川久保が護衛としてフランス人を逃がす途中に
怪我をしてフランス人と一緒にフランスへ渡っていきました

フランスはドイツとの戦いがはじまる所で、サーカス団員として働いていた
川久保は外人部隊へ入り、幹部となっていきます

一方田野倉も海へ逃げているところをドイツ人に拾われて一緒にドイツへ渡り、
剣技によって軍人に見いだされます

二人が再開し、特に二人が直接争う場面もなく、静かに普仏戦争、フランスの内乱へと
話は進んでいきました

本とネットを見ながら書きましたがフランス革命ではなかったですね
普仏戦争から負けたフランス臨時政府に納得のいかないフランス市民が
臨時政府に対して内乱を起こす。それがパリコミューンです

しかし、パリコミューンも田野倉の所属するドイツ軍や川久保のいるフランス外人部隊等によって
壊滅してしまいます

戦争の話でもあるので、結構残酷なシーンもありました。作者の柘植さんも外人部隊
いたのでリアルに描けるのでしょう。平和な国と時代に生まれて良かったと思います

全体的に大きなクライマックスはなく現実的で、有り得そうな話だなと思いました