ヒッグス粒子について

少し前に、新聞やニュースでヒッグス粒子が発見された(可能性が強い)と報道されていましたが
以前読んだ本にヒッグス粒子について触れられていましたので、復習ついでに紹介しようと思います
 
はじめに言っておきますが、これから書く内容は”戸塚教授の「科学入門」”からのほぼ100%転載です^^
 
戸塚教授の「科学入門」という本の最終項に、宇宙と素粒子について書かれています
 
素粒子というのはそれ以上分割できない超小さい粒々の事で例えば水という物質について
どこまで小さく分割できるかを考えていくと
 
水の分子を分割すると酸素原子と水素原子の二つに分かれます
酸素原子の中心には原子核がありその周りを電子がぐるぐると回っています
 
酸素原子はスカスカの空間なのですが、原子核の方は中性子と陽子がぎっしりつまっています
 
さらに陽子はクォークという小さい粒から成り立っています。クォークはこれ以上分割できないので
素粒子であり、原子核の周りをまわっている電子も実は分割できないので素粒子となっています
 
つまりクォークと電子が水の最小単位となっていて、ひいては私たちの体も分割していくとクォークと電子から
成り立っています
 
陽子はクォークから構成されていると言いましたがもっと詳しく言うと陽子は2つのμ(アップク)クォーク
1つのd(ダウン)クォークからできています。また電子eの仲間に、電荷を持たない電子ニュートリノ
νeがあり電子eと電子ニュートリノνeはレプトンと呼ばれています
μクォーク、dクォーク、e、νeの4つの素粒子だけでこの宇宙の話は全部済みます。
星々を構成している物質もこの4つですし太陽の中で起こっている反応もこれで説明できます。
この4つの粒子を家族(ファミリー)といいます
 
ところで最近の研究でこのファミリーが3つあるの事が分かりました。3世代6種類のクォーク
存在する事を理論的に予測した小林・益川理論は実験により正しさが証明され2008年にノーベル賞
受賞しています
 
これら3世代6種類のクォークとそれぞれに対応したレプトンを表記すると
第一世代 μ(アップ)クォーク、d(ダウン)クォーク、νe(電子ニュートリノ)、e(電子)
第二世代、c(チャーム)クォーク、s(ストレンジ)クォーク、νμ(ミューオンニュートリノ)、μ(ミューオン
第三世代、t(トップ)クォーク、b(ボトム)クォーク、ντ(タウニュートリノ)、τ(タウ)
となっています。ちなみに第4、第5世代は存在しないらしいです
 
これらの質量は全部測られていますが、次にそもそも質量って何だよと、素粒子物理学では考えていきます
イギリスの理論物理学者ヒッグスさんが質量を説明する理論を「ひとつ見つけた」と発表しました
それがヒッグス理論です。その理論のなかでヒッグス粒子というものががあるよと予言していました
 
長々と説明(転載^^)してきましたが、素粒子物理学者は何とかしてこの素粒子を見つけたいと思っていましたが
今回、CERN(欧州合同原子核研究機構)と言われる研究所にあるLHC(大型ハドロン衝突型加速器)で
ヒッグス粒子と見られる粒子が発見されました。その事がネットや新聞で紹介されていたのです。
ヒッグス粒子について現在検証しているところでしょうが、
最近、アインシュタイン相対性理論を覆すような実験結果が測定された事といい、原子スイッチと言われる
素子の開発の可能性を番組で見たりして、科学の進歩に胸が高鳴ります(自分だけ?^^)
 
本来の目的である人を幸せにするという科学の発展に今後も期待したいものです